JAIMAについて

ご挨拶

会長 足立 正之
会長 足立 正之

一般社団法人日本分析機器工業会(Japan Analytical Instruments Manufacturers' Association:JAIMA)は、分析機器に関する技術の向上と分析機器産業の高度化を通じて、科学技術の発展を図り、日本経済の発展と国民の文化的生活向上に寄与することを目的として、1960年に設立され、今年で設立64年となります。

このような長きにわたって活動を続けてこられましたのも、分析機器・医療機器ユーザーの皆様、会員各社、関係省庁・学会・団体の皆様のご理解とご支援があってのことと、厚く御礼申し上げます。

さて、昨年は、世界全体が本格的にポストコロナで制限を解かれた年となりましたが、今年はグローバルベースでの交流が更に活発化する一方で、米国、欧州、中東そして我々東アジア各エリアでのエネルギーや食糧価格の高騰、地域紛争などの不安定要素により、経済活動に対する地政学的影響が増しています。

一方、私たち分析機器業界にはいくつかの大きな流れが見えてきています。先ずコロナ禍を経て一層重要となったライフサイエンス分野においては、増え続ける分析や診断結果に対して、膨大な実測データを迅速かつ正確に分析結果を提供するデジタル技術への期待が高まっています。

また半導体分野においては、シリコンサイクルが多少調整局面にはありますが、ここ数年で著しい発展を見せた生成AIなどにより、新たなステージに突入する可能性があります。この分野では微細化や省電力化と耐久性の向上を促進する新材料開発や製造プロセスの効率化を実現するデジタル魏技術の導入促進が予測されます。

更にサステナビリティの分野においては、カーボンニュートラルを実現するためのエネルギーの多様化、ネガティブエミッションの普及など、経済活動の発展と環境の調和を両立させるための材料開発や効率的なエネルギーマネジメントを実現するための計測制御技術の発展が見込まれています。新素材の開発や反応制御技術への重要な役割が期待されています。

このように分析機器業界は、引き続き世界の科学技術を支える基盤産業として貢献していきたいと考えております。

最後になりますが、JAIMAのメイン事業であるJASISは今年も9月4日~6日にJASIS 2024を開催いたします。世界のトレンドに答えを示す企画を拡充し、一層充実したJASISとなることを目指して、多くの方々にご来場いただけるよう万全を期す所存ですので、引き続きの皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。