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最先端のデータ・ロボット駆動科学を推進するデジタルラボラトリーの開発を支援

2023/09/05

一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA、所在地:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-5-16、会長:足立 正之/株式会社堀場製作所 代表取締役社長)と会員企業が支援する「データ・ロボット駆動科学を推進するデジタルラボラトリー開発」のシステム構築発表が9月5日に東京工業大学/東京大学 一杉研究室で行われました。これを機に、世界をリードするデータ・ロボット駆動科学による新しい研究開発の進め方が進展し、日本の基礎研究力と産業競争力基盤の底上げが期待されます。JAIMA及び会員企業は、本プロジェクトを支援して参ります。

参照

この開発の先進性、革新性は、以下の3つの要点にまとめられます。

  • 様々な物質合成、計測・分析装置を相互接続し、実験室をシステム化
  • 得られたデータを共通データ形式でクラウド上のデータベースに収集し、利活⽤
  • ⾃動・⾃律実験により、新規物質を探索することが可能

このシステム開発には、JAIMA会員企業4社(⽇本電⼦株式会社、株式会社リガク、株式会社堀場製作所、株式会社島津製作所)が参画し、JAIMAもデータ形式の標準仕様の採用で大きく関わっています。

この4社を含む2大学7社にて構築したシステムが以下に示すデジタルラボラトリーです(図1参照)。

図1 データ・ロボット駆動科学を推進するデジタルラボラトリー
図1 データ・ロボット駆動科学を推進するデジタルラボラトリー

このデジタルラボラトリーで得られたデータはJAIMA、会員企業、大学等のチームが経済産業省の産業標準化推進事業等で策定した共通データフォーマット(MaiML:Measurement analysis instrument Markup Language の略)にて蓄積されます。組成、温度、ガス雰囲気などのAIを用いた自律実験に必要な様々な情報を計測データに紐付けた形で保存することができるため、データの利活用を飛躍的に効率化することができます。この共通データフォーマットは、今年度内にJISとして公示される予定で、異なる複数の分析機器で共通して扱えるデジュール標準となるデータフォーマットとしては世界初のものとなります。今年度、ISO規格化を目指す調査委員会を設置し、日本発の世界標準を目指しています。この共通データフォーマットを使い分析機器データの蓄積、解析にAIを活用することであらゆる産業分野での生産性を高めることに貢献します。

このデジタルラボラトリーのコンセプト展示をJASIS 2023 (9月6日(水)~8日(金)/幕張メッセにて開催)に於ける特設コーナー(LabDX展示コーナー)にて実施します(下記、JASISオフィシャルサイト参照)。

また、このシステムにおけるデータ利活用の根幹をなす共通データフォーマットに関する講演を同じくJASIS 2023におけるトピックスセミナー(下記、トピックスセミナー参照)にて実施します。

JASIS 2023 開催概要

名称:JASIS 2023
会期:2023年9月6日(水)~8日(金)3日間 10:00~17:00
会場:幕張メッセ・国際展示場
URL: JASISオフィシャルサイト
https://www.jasis.jp/

トピックスセミナー

名称:日本学術振興会R053設計・計測・解析の協調プラットフォーム委員会
第1回公開講演会
日時:2023年9月6日(水) 13:00~16:30
会場:幕張メッセ 国際会議場 2F 国際会議室
URL: 計測分析データ共通フォーマット開発の現状と今後の展開
「計測分析プラットフォーム第193委員会の活動成果と活用に向けて」
https://www.jasis.jp/topics/#section1-8

トピックスセミナーは社会課題に連動したカテゴリー「DX」、「先端材料」、「環境」、「ライフサイエンス」、「食品」、「教育」の6つのトピックスに対して講演・解説いたします。

JASISスクエア

「研究機関・学協会エリア」、「インターナショナルオーガナイゼーションエリア」、「LabDXデモ展示」を集約・展示いたします。